半世紀前に、構造主義としてもてはやされた「ものの見方」の慧眼がレヴィ=ストロース。「もの」は「者」でも「モノ」でも、要するに人間がどう対象を見ているか、を未開の民族をタネにして論説している美文が「悲しき熱帯」 もう、タイトルの「悲しき熱帯」と、言いたいことのギャップだけで一本勝ちです。ノーベル文学賞も授与され、世に抵抗して同じくノーベル文学賞を与えられたのに、受賞を拒否したジャン=ポール・サルトルを、結果的にはコテンパにやっつけてるのだけど、 レヴィ=ストロース はその文体は熱くてとてもスマートです。...
レヴィ=ストロース「悲しき熱帯」
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